日付 | 関係省庁等 | 項 目 | ポイント | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
7/3 | 厚生労働省 | ■「主要統計資料(最新)」 | ・2013年7月2日,厚生労働大臣は,中央最低賃金審議会に対し,「2013年度地域別最低賃金額改定の目安について(諮問)」を提示した。同日,中央最低賃金審議会の「2013年第1回目安に関する小委員会」が開催され,資料が公表された。 ・「2013年第1回目安に関する小委員会」は,公益委員,労働者側委員,使用者側委員で構成され,「2013年度地域別最低賃金額改定の目安について」をテーマに議論される。 ・「主要統計資料」は,①全国統計資料編と②都道府県統計資料編で構成されている。
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7/2 | 厚生労働省 | ■「2011年生活のしづらさなどに関する調査(全国在宅障害児・者等実態調査)結果)(概要 / 本文) | ・2013年6月28日,厚生労働省は,「2011年生活のしづらさなどに関する調査(全国在宅障害児・者等実態調査)結果」を公表した。 ・本調査は,在宅の障害児・者等(これまでの法制度では支援の対象とならない者を含む)の生活実態とニーズを把握することを目的とし,これまでの「身体障害児・者実態調査(2006年)」及び「知的障害児(者)基礎調査(2005年)」を拡大・統合して,2011年12月1日現在で実施された。
→次回3福祉士国家試験受験者には,必須の資料である。 →2014年度の「障害者白書」における「障害者の全体状況」を把握する厚生労働省の調査は,①「生活のしづらさなどに関する調査(全国在宅障害児・者等実態調査)」,②「社会福祉施設等調査」,③「患者調査」,が用いられることになる。(筆者) →●6/30(■「2013年版 障害者白書」(概要 / 本文))の記事を参照 |
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7/1 | - | ■「第183回通常国会で成立した福祉関連の主な法律」 | ・2013年6月26日に閉会した「第183回通常国会」において,成立した福祉関連の主な法案は以下の通りである。
→6月26日の国会閉会により,閣法のうち,厚生労働省提出分の重要2法案(不正受給事件の増加を受け,罰則の引き上げや福祉事務所の調査権限の拡大を盛り込んだ「生活保護法改正案」,失業者らの就労・自立を支援する「生活困窮者自立支援法案」)が廃案となった。厚生労働省は,今秋の臨時国会での再提出・成立を目指すと明言しているが,2013年8月からの生活保護費の引き下げは予定通り実施される。具体的には,8月以降,「生活扶助費」は,3年かけ最大10%減額され,小学生と中学生の子どもがいる都市部の40代夫婦の場合,月額(現行22万2,000円)が8月には21万6,000円,2015年度には20万2,000円に下がる予定である。生活保護費の減額は,セーフティーネットの役割を果たす廃案になった2法案の成立を前提とするものであった。筆者は,今後,セーフティーネットを持たないまま,各自治体での締め付け強化の運用が着実に進められていくことになると想定している。 →与野党間で合意されていたにもかかわらず,参議院選挙目当ての駆け引きのために廃案にされた法案は,与党によってさらに厳しい内容になって次期国会の場に再提案されるとの指摘がある。その時点では,ねじれ国会は完全に解消されており,与党のやりたいようにやれるということか。 →上記の成立した法律の解説記事は,後日掲載する予定である。(筆者) →●6/27(■「第183回通常国会」が閉会した)の記事を参照 |
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6/30 | 内閣府 | ■「2013年版 障害者白書」(概要 / 本文) | ・2013年6月25日,「2013年版 障害者白書」が閣議決定され,同日公表された。 ・障害者白書は,1970年に制定・1994年に改正・施行された「障害者基本法」に基づき,1994年から毎年政府が国会に提出している年次報告書である。
→障害者自立支援法制定以降の障害者制度改革を概観する。 小泉構造改革の中で障害者自立支援法が2005年制定され,障害者の受益者負担が強化された。「障害者権利条約」は,2006年12月13日にに国連で採択され,日本政府は2007年9月28日に署名し,2008年5月3日に発効した。2009年9月,民主党に政権交代し,いわゆる「障害者制度改革」は,2009年12月8日の「障がい者制度改革推進本部設置」に始まる。2010年1月に障害者自立支援法訴訟団と基本合意を結び和解し,国連の障害者権利条約を批准するための国内法整備を目的として,2010年6月29日に「障害者制度改革の推進のための基本的な方向について」が閣議決定された。基本的な方向とは,①障害者基本法の改正と改革の推進体制,②障害者自立支援法に代わる「障害者総合福祉法」(仮称)の制定,③障害を理由とする差別の禁止に関する法律の制定,である。 ●「改正障害者基本法」(上記①)は,2011年7月29日に成立し,8月5日から施行された。 ●「障害者総合福祉法」(仮称)に当たる法律としての「障害者総合支援法」(上記②)は,2012年6月27日に成立し,2013年4月1日から施行された。 ●「障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律((障害者差別解消法))」(上記③)は,2013年6月19日に成立し,2016年4月1日から施行される。 →2013年の第183回通常国会において成立した障害者関連法は,①「改正障害者雇用促進法」(6月13日成立,原則2016年4月1日施行),②「改正精神保健福祉法」(6月13日成立,2014年4月1日施行),③「障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律((障害者差別解消法))」(6月19日成立,2016年4月1日施行),の3本である。 →これにより,障害者制度改革は収束していくわけであるが,誠意ある政治への期待が大きかっただけに,落胆も大きい。どれほどの落胆であったかは,2012年2月8日の第19回障がい者制度改革推進会議におけるオブザーバーであった東京大学先端科学技術研究センターの福島智教授の発言に集約できると思われるので,参考までに掲載する。 http://www.youtube.com/watch?v=SltreKVT0dA →現在,障害者施策の推進体制として,①障がい者制度改革本部と②障害者政策委員会,が内閣府に設置されている。なお,内閣府の障がい者制度改革推進会議および厚生労働省の障がい者制度改革推進会議総合福祉部会は,2012年7月23日に廃止されている。(筆者) (2013年版の白書関連) →●6/28(■「2013年版 少子化社会対策白書」(概要 / 本文)),6/25(■「2013年版 男女共同参画白書」(概要 / 本文)),6/24(■「2013年版 自殺対策白書」(概要 / 本文)),6/20(■「2013年版 子ども・若者白書」(概要 / 本文)),6/18(■「2013年版 高齢社会白書」(概要 / 本文)),6/7(■「2013年版 食育白書」(概要 / 本文))の記事を参照 →■「白書」(福祉関連) |
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6/28 | 内閣府 | ■「2013年版 少子化社会対策白書」(概要 / 本文) | ・2013年6月25日,「2013年版 少子化社会対策白書」(2010年版~2012年版:子ども・子育て白書,2009年版まで:少子化社会白書)が閣議決定され,同日公表された。 ・「少子化社会対策白書」は,2003年9月に施行された「少子化社会対策基本法」に基づき,2004年から毎年政府が国会に提出している年次報告書である。
→「少子化社会対策」が求められているのに,白書の名称を,2004年版~2009年版の自・公政権時には「少子化社会白書」,2010年版~2012年版の民主党政権時には「子ども・子育て白書」と「対策」の文言を抜いた名称にしており,いずれの政権においても的外れで小手先の少子化対策に終始し,まさに無策の連続であった。改めて自・公政権となった2013年版では「少子化社会対策白書」として,「対策」の看板を掲げているが,中身は従来の延長線上にある。筆者には,安倍政権においても,無策が継続されると思われる。 →結論を言えば,筆者は,今後の少子化対策の根本問題は,財政再建の中で社会的な子育て支援関連の財源(欧米諸国を参考に,GDP1~2%・5~10兆円)をどう確保するか,と考えている。また,人口減少化における少子高齢社会での「日本の少子化対策」の主たる課題は,①若者の労働政策や雇用システムの大幅な見直しと②女性の労働力の確保であると考える。 →しかし,安倍政権において,森少子化担当大臣が主催する「少子化危機突破タスクフォース」のわけのわからない有識者による「少子化危機突破のための提案」(5月28日)を受けて,6月7日には少子化社会対策会議で「少子化危機突破のための緊急対策」が決定され,それを盛り込んで,6月14日には「日本再興戦略-JAPAN is BACK-」が閣議決定された。「待機児童ゼロ」は最優先に解決すべき事柄であると思うが,「3年間の育児休暇」はまったく的外れである。育児休暇の前にやるべきことは山積みのはずである。筆者は,一連の最大の欠点を,結婚後の施策に偏り過ぎていることにあると考える。まず,結婚前の若者に結婚ができる社会環境の整備がなければ,「子育て」も何も話が始まらないのと違いますか。そのために,社会的支援として,増税ではなく,5~10兆円の財源を確保して,欧米の先例のシステムや施策に倣うべきであると思う。やはり,安倍政権で乱立した「少子化対策」に関する9会議体を調整するために,2013年4月16日に設置された「少子化社会対策政府連絡調整会議」は機能していないように思われる。(筆者) (2013年版の白書関連) →●6/25(■「2013年版 男女共同参画白書」(概要 / 本文)),6/24(■「2013年版 自殺対策白書」(概要 / 本文)),6/20(■「2013年版 子ども・若者白書」(概要 / 本文)),6/18(■「2013年版 高齢社会白書」(概要 / 本文)),6/7(■「2013年版 食育白書」(概要 / 本文))の記事を参照 →■「白書」(福祉関連) |
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6/27 | 首相官邸 | ■「第183回通常国会」が閉会した | ・2013年1月28日に招集された第183回通常国会(会期:150日,会期末:6月26日)が,6月26日に閉会した。 ・与野党の不毛な駆け引きのため,政府提出の重要4法案(電気事業法改正案,生活保護法改正案,生活困窮者自立支援法案),議員立法の2法案(水循環基本法案,雨水利用推進法案),6条約承認案(日中韓など投資協定5件,日印社会保障協定)が廃案となった。 ・また,8法案(日本版NSC(国家安全保障会議)を創設するための関連法案,自衛隊法改正案など)が継続審議となった。 ・なお,政府が新規に提出した75法案のうち成立したのは63本で,成立率は84.0%であった。 →今後の政局の焦点は,7月4日に公示,7月21日に投票される参議院選挙である。国会終盤における選挙を意識し,党利党略を丸出しにした不毛な駆け引きを見せつけられて,今後,参議院無用論が巻き起こってしかるべきではないかと思った。 →廃案になった「電気事業法改正案」は,発送電分離を含む電力システム改革を進めることを内容とするもので,6月14日に閣議決定された「日本再興戦略」(成長戦略)でも電力システム改革を主要施策の一つに位置づけている。与党は,それを捨てて,さらに安倍首相に予算委員会を欠席させるという憲法違反をしてまでも,野党を悪者にしたてる姑息な手法を用いて,選挙の圧勝を目論んだということである。まあ,どっちもどっちではあるが,情けない。(筆者) |
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6/26 | 内閣府 | ■「温めすぎは要注意!~電子レンジに潜む危険」 |
→筆者は,製品安全において,「自分の健康は自分で守る」,「自分の命は自分で守る」という考え方が基本になければならないと思うが,ことが起これば誰かの責任を追及したり,訴えたりすればいいというような安易な風潮があるように思う。もちろん,製品安全に限らず,被った被害に対する必要な責任は追及すべきであるが,事後的に自分自身の安全を金で換算できても,無知や不注意で害した健康や失くした命は元に戻ることはない。 →ところで,製品安全の話題になると,消費者目線の「消費者庁」は何をやっとるんでしょうかと思う。これまでの「こんにゃくゼリー」や「茶のしずく石鹸」などでのいい加減な対応も腹立たしかったが,近時の「安愚楽牧場事件」でも,消費者庁の不作為で被害を拡大させたことが判明した。改めて,このような「為すべきことを為さない組織」は,早期に消滅させることこそ,国民の利益に叶うと思う。(筆者) |
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6/25 | 内閣府 | ■「2013年版 男女共同参画白書」(概要 / 本文) | ・2013年6月21日,「2013年版 男女共同参画白書」が閣議決定され,同日公表された。 ・男女共同参画白書は,1999年に施行された「男女共同参画社会基本法」に基づき,2000年から毎年政府が国会に提出している年次報告書である。
→日本の男女共同参画政策を概観する。1975年「国連女性年」,1999年「男女共同参画社会基本法」,2000年「男女共同参画基本計画」(5年ごとの具体的な施策まとめ),2001年「内閣府男女共同参画局設置」,2010年「第3次男女共同参画基本計画」(「第3次男女共同参画基本計画における成果目標の動向(2012年11月現在)」),である。 →安倍政権は,「働く女性の活躍」を「日本再興戦略」(いわゆる成長戦略)の中核に位置付けている。筆者は,安倍政権の成長戦略の多くに疑問を感じるが,「働く女性の活躍」,特に国際競争に対応できる有能な女性の活用には大賛成である。 →今回の白書に関して,内閣府は,今後の取り組みとして,育児や家事などの役割分担の見直し,社会人になってからの学び直しの支援,雇用形態(正規や非正規)にとらわれずに能力を重視した働き方の普及などが必要だと指摘しているが,その手始めの具体策が,「育児休暇を最長3 年間取得できるように経済団体に要望する」では,どうしたもんでしょうか・・・。「マタニティ・ハラスメント」が起きている実態を把握しているのだろうか。肝心なのは,制度づくりよりも風土づくりであると思うが。(筆者) (女性の活躍に関する資料) ■「最近の女性の活躍促進に関する動き」(6月24日第127回労働政策審議会雇用均等分科会資料) (2013年版の白書関連) →●6/24(■「2013年版 自殺対策白書」(概要 / 本文)),6/20(■「2013年版 子ども・若者白書」(概要 / 本文)),6/18(■「2013年版 高齢社会白書」(概要 / 本文)),6/7(■「2013年版 食育白書」(概要 / 本文))の記事を参照 →■「白書」(福祉関連) |
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6/24 | 内閣府 | ■「2013年版 自殺対策白書」(概要 / 本文) | ・2013年6月18日,「2013年版 自殺対策白書」が閣議決定され,同日公表された。 ・自殺対策白書は,2006年に施行された「自殺対策基本法」に基づき,2007年から毎年政府が国会に提出している年次報告書である。
→2013年3月14日,警察庁は,「2012年中の自殺の状況」において,2012年の自殺者数が27,858人(前年比9.1%減)で,15年ぶりに3万人を下回ったと発表した。今回の白書は,これを盛り込んだものである。ことろで,同じ警察庁が発表している2012年の「死体取扱状況」には,変死体数は22,722人とされているが,変死体数にはかなりの数の自殺者が含まれているのではないかとの指摘が以前からある。こねくり回した数値がいろいろと公表されているが,どうも正確な数値が,諸般の都合で,国民には知らされていないように思われる。 →「2013年版自殺対策白書」は,民主党政権での結果報告である。民主党権下で内閣府参与として,政府の自殺対策立案にも深く関わった清水康之氏が,6月22日のインターネット放送局に出演し,「13年度版自殺対策白書・若者の自殺を減らしていくには」と題して発言しているので参考までに掲載する。 http://www.youtube.com/watch?v=SIdWNSaqntw このような見識の人が自殺対策に関与していたことに驚かされる。(筆者) (2013年版の白書関連) →●6/20(■「2013年版 子ども・若者白書」(概要 / 本文)),6/18(■「2013年版 高齢社会白書」(概要 / 本文)),6/7(■「2013年版 食育白書」(概要 / 本文))の記事を参照 →■「白書」(福祉関連) (参考) →■「自殺対策」(内閣府) |
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6/21 | 総務省 | ■「改正公職選挙法に基づくインターネット選挙運動解禁について」 | ・2013年4月19日に「改正公職選挙法」が成立し,5月26日に施行され,インターネットを使った選挙運動ができるようになった。 ・2013年5月26日以後初めて公示される国政選挙(衆議院議員の総選挙又は参議院議員の通常選挙)の公示日以降に,公示・告示される国政選挙及び地方選挙について適用される。
→これまでの公職選挙法では,選挙期間中に候補者がWeb,メール,Twitter,Facebookなどを通じて有権者にアピールする選挙活動は一切禁止され,更新もできなかったが,2013年7月4日公示,21日投開票の日程で行われる見通しの参院議員選挙からできることになった。 →筆者の「インターネット選挙運動解禁」に対する所感である。ネットによる選挙運動解禁の最大のメリットは,選挙前の日本のマスメディア(インターネットの世界では「マスゴミ」と言われている)による「世論誘導」や「世論操作」に,限定的ではあるが,一定の歯止めがかかることだと考えている。また,アメリカや韓国の例を引き合いに出されても,二元代表制でない日本では,ネットによる選挙運動解禁で投票率が上がるとは思えないし,選挙結果の大勢に影響を与えることにはならないと思う。まして,「政党政治が脆弱化する」とは到底思えない。結局のところ,デメリットの多い選挙運動ツールが1つ増えたことによって,選挙経費がかさむことになるだけではないかと思う。 →それにしても,総務省の広報用のチラシ等は,見づらいし,分かりにくい。(筆者) |
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6/20 | 内閣府 | ■「2013年版 子ども・若者白書」(概要 / 本文) | ・2013年6月18日,「2013年版 子ども・若者白書((旧青少年白書)」が閣議決定され,同日公表された。 ・「子ども・若者白書」は,2010年4月に施行された「子ども・若者育成支援推進法」に基づき,2010年から毎年政府が国会に提出している年次報告書である。
→今回の白書に関して,日本のマスメディアの多くは,「ニート,過去最高2・3% 63万人,子ども・若者白書」という見出しで報道し,内閣府の「社会での能力発揮を支援する対策が必要」との他人事のようなコメントを紹介していた。 →しかし,2012年のニート数が約63万人というのは,目新しい数値ではなく,2013年2月21日に公表された厚生労働省の「「地域若者サポートステーション事業」の今後の在り方に関する検討会報告書」で分かっていたことである(2013年3月25日の記事を参照)。 →2013年5月7日,安倍首相は,参議院予算委員会において,ニートやひきこもりの若者にメッセージを出してほしいという間抜けな質疑に対して,「頑張って自分の足で立っていこう,と思ってほしい。若い皆さんは,思っている以上の可能性が満ちあふれている。どうか自分の力でその可能性をつかみ取ってほしい」とお気楽な答弁をされていた。自民党議員の馴れ合いの質疑に対する答弁であるが,安倍首相,下村文部科学大臣,田村厚生労働大臣,森少子化担当大臣のそれぞれの見識のレベルが見て取れるので参考までに掲載する。http://www.youtube.com/watch?v=4i2xyy-qmMU (筆者) (2013年版の白書関連) →●6/18(■「2013年版 高齢社会白書」(概要 / 本文)),6/7(■「2013年版 食育白書」(概要 / 本文))の記事を参照 →■「白書」(福祉関連) |
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6/19 | 厚生労働省 | ■「職場における腰痛予防対策指針(改訂版)」 | ・2013年6月18日,厚生労働省は,2004年9月の「旧職場における腰痛予防対策指針」を改訂し,新しい指針を公表した。また,同日に「職場における腰痛予防対策の推進について」が,都道府県労働局長に通知された。 ・2004年の旧指針では,主に重量物を取り扱う事業場などに対して,啓発や指導が行われてきたが,近年は高齢者介護などの社会福祉施設での腰痛発生件数が大幅に増加し,現在,職場での腰痛は,休業4日以上の職業性疾病のうち6割を占める労働災害となっている。このような状況を受けて,適用対象を福祉・医療分野等における介護・看護作業全般に広げ,腰に負担の少ない介護介助法などを加えて改訂が行われたものである。
→2013年度は,社会福祉施設に対する指針の普及・定着を目的として,介護事業者を対象とした腰痛予防対策講習会開催などの支援事業の実施が予定されているとのことである。行政の対応としては,「遅すぎる感」がある。 →一方,「自分の健康は自分で守る」が基本である。「介護」という行為には腰に負担がかかることは分かっているのに,無知や不注意で,「腰痛持ち」になってしまっては,一生悔いを残すことになる。労災であるかどうかには関係なく,「腰痛」で苦しむのは自分や自分の家族だけである。卑近な例であるが,筆者は,介護度4の家族を在宅介護して7年になるが,自分が腰痛になれば,たちまちに在宅介護ができなくなるので,腰痛を起こさないために細心の注意を払って生活している。 →介護を生業にする介護のプロであるなら,腰痛を起こすのは恥だと考えるべきである。ありていに言えば,「腰痛持ちの職員には介護をしてほしくない」,というのが介護を依頼する側の本音である。(筆者) |
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6/18 | 内閣府 | ■「2013年版 高齢社会白書」(概要 / 本文) | ・2013年6月14日,「2013年版 高齢社会白書」が閣議決定され,同日公表された。 ・高齢社会白書は,1995年の「高齢社会対策基本法」に基づき,1996年から毎年政府が国会に提出している年次報告書である。
→日本における「高齢化対策」の経緯を概観する。 ・1986年「長寿社会対策大綱」(第2次中曽根内閣) ・1995年「高齢社会対策基本法」(村山内閣) ・1996年「高齢社会対策大綱」(橋本内閣) ・2001年「高齢社会対策大綱の見直し」(小泉内閣) ・2012年9月「新高齢社会対策大綱」(第2次野田内閣) これは,歴代内閣の「無為」および高齢社会対策の「無策」の歴史でもある。 →日本の政治が責められるのは「高齢化対策」だけではなく,「少子高齢化政策」の約40年にも及ぶ無為無策である。日本が,「急速な高齢化と人口減少の社会」になっていくことは,38年前(1975年の1.57ショック)から分かっていたことである。 →筆者は,2012年総選挙の自民党の「J-ファイル2012 自民党総合政策集マニフェスト」に対して,理念先行で,高齢化対応への認識が乏しいという印象を持った。同時に,自民党は,「日本の長期的な成長」への少子高齢化の影響を軽く見積もっているのではないかとも思った。2013年5月20日に,産業競争力会議で,都市部の高齢化対策を話し合うため,「都市部の高齢化対策に関する検討会」が設置されたが,検討事項は極めて限定的である。「第2次安倍政権」が,戦後一貫して少子高齢化政策に無為無策であった自民党政権の流れにあることは間違いない。 →「高齢化社会」による主な社会問題としては.①労働力減少と経済活動の低下,②所帯の収入と消費経済の減少,③税収(所得税,市町村税,法人税,固定資産税)の減少,④自治体の歳入の減少,⑤医療費・介護費用・高齢福祉施設費用の増加,⑥年金給付所帯数の増加,とされている。(筆者) (2013年版の白書関連) →●6/7(■「2013年版 食育白書」(概要 / 本文))の記事を参照 →■「白書」(福祉関連) |
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6/17 | 首相官邸 | ■「経済財政運営と改革の基本方針(いわゆる「骨太の方針」)」,「日本再興戦略-JAPAN is BACK-」(いわゆる「成長戦略」),「規制改革実施計画」が閣議決定された | ・2013年6月14日,政府は,「経済財政運営と改革の基本方針」,「日本再興戦略」,「規制改革実施計画」を閣議決定した。 ・「経済財政運営と改革の基本方針」(骨太の方針)は,日本経済の再生に向け,「再生の10年」を実現する明確な道筋を示した基本戦略で,これに基づいて,政策の具体化と実行に全力を挙げて取り組むとされている。「日本再興戦略-JAPAN is BACK-」(成長戦略)に基づいて,民間活力を引き出し,新たな市場フロンティアを創出するための政策を準備が整ったものから迅速に実行に移し,日本経済を成長軌道に載せていき,特に,規制改革は,成長のための一丁目一番地として,「規制改革実施計画」を着実に実施することで,規制改革を抜本的に推進すると説明されている。
→「成長戦略」については,「産業競争力会議の民間委員や官僚任せで,曖昧な数値目標を並べていては期待も評価もない」,また,「骨太の方針」については,「経済再生と財政健全化を両立させるとしているが,総花的で新味性に欠け,改革の先送りや絵空事が多くて,説得力に乏しく,実現可能性が不透明である」,というのが一般的な受け止め方と言える。 →安倍首相は,「成長戦略」や「骨太の方針」が具体策に欠けているとの批判や,急激な株価下落に慌てふためいたらしく,急きょ新たな成長戦略を今秋に打ち出すという方針を表明した。大胆な規制改革や財政健全化の道筋を示さなければ了解してもらえないということに気付いたということか。しかし,多くの国民は,具体的なことを聞かれると目が泳いでしまう安倍首相を見逃さなかった。世間は,第二次安倍政権で使い始めた「経済の安倍」という実績のないキャッチフレーズに疑いを持ち始めたということである。 →「成長戦略」において,楽天社長のごり押しにより一般用医薬品(OTC薬)のインターネット販売が盛り込まれたと報道されていた。「成長戦略の柱に医療や健康を位置付けること」と「薬のネット販売優先」との関係の合理的な説明がない。結局,「薬のネット販売が経済成長につながる」という根拠は不明のままである。もちろん,2013年1月の「ネット販売を一律に禁止する省令は改正薬事法を逸脱し,違法で無効」とする最高裁判決には,適切に対応しなければならないが,渡りに船で,消費者である国民の安全・安心を置き去りにして,「儲かるのは楽天などのネット業者だけ」という可能性がある決着には疑義がある。「消費者の安全性を確保しつつ,適切なルールのもとで行う」,「秋ごろまでに結論を得て,所要の制度的な措置を講じる」,「インターネット販売か,対面販売かを問わず,合理的かつ客観的な検討を行う」という記述からも,政治決着の「いい加減さ」が想定される。国民は,過去に発生した市販整腸剤のキノホルムによる「薬害スモン」を忘れてはならない。筆者は,今後,「ネット販売業者の責任の明確化」と「自分の健康は自分で守るという意識付け」が重要になってくる,という意見に賛同する。 →「今後,安倍首相に必要なのは,お腹痛に備えた「整腸戦略」である」は言い過ぎだと思う。(筆者) |
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6/14 | 厚生労働省 | ■「厚生労働省の組織目標等について」 | ・2013年6月5日および6月13日に,厚生労働省は,「2013年度における厚生労働省の組織目標および局の組織目標」を公表した。
→福祉専門職として,理解しておかなければならない「「役人の言い分」である。同時に,福祉専門職には,彼らが,「国民の視点に立った政策運営やサービスの提供に努め」ているかどうかを,的確に評価できる力量を持つことが求められる。 →大言壮語の安倍サンの「第三の矢である成長戦略」は,3回のスピーチが行われ,海外では「針小棒大」と受け止められ,財政健全化への不安等から,6月13日には急激な円高・株安に転じ,「第一の矢の異次元の金融緩和」前の状況に戻ってしまった。「役人の権益」にまったく抵抗していない「成長戦略」にとっては,当然の帰結とも言える。そうした中で,本日,「骨太の方針」と「成長戦略」が閣議決定される予定である。今後,メッキがはがれ始めた安倍サンは,TPP交渉においても,ごまかし切れずに,さらに厳しい環境に置かれるように思う。(筆者) |
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6/12 | 内閣府・金融庁 | ■2014年1月から「少額投資非課税制度(NISA)」がスタートする | ・通常,株式や投資信託などから得られた配当や譲渡益は所得税や地方税の課税対象(本来は税率20%であるが,2013年12月末までは特例措置で10%に軽減)となるが,「NISA(ニーサ)」は,毎年100万円を上限とする新規購入分を対象に,その配当や譲渡益を最長5年間,非課税にする制度である。 →「NISA(ニーサ)」は,1999年からイギリスで導入された個人貯蓄口座制度である「ISA(Individual Savings Account,通称アイサ)」の日本版である。聞くところによれば,イギリスでは,国民の4割が利用し,資産形成や貯蓄の手段として広く定着しているらしい。 →1年あたり100万円で5年分利用可能で最大で500万円までの非課税枠を得ることができるが,非課税枠は使い切り方式,翌年へ繰り越しは不可などの条件が付いている。 →嫌みを込めて言えば,「ISA(アイサ)」と読むなら,「NISA」はナイサ(無いさ)と読むほうが適切だと思うし,「NISA」はNASI(無し)と誤記しやすいように思う。筆者は,「NISA}を,年寄りや貧乏人のなけなしの生活資金を絞り取り,業者だけが喜ぶシステムになる可能性があると邪推している。国の広報活動には,「吸いすぎに注意しましょう」,「借りすぎに注意しましょう」,「母さん助けて詐偽に注意しましょう」などと同じように,「銀行や証券会社の口車に乗って,大切なお金を無くさないように注意しましょう」ぐらいの明確な注意書きを入れておくのが,国民に対する誠意ではないかと思う。煽っておいて,あとは個人の責任では済まない。(筆者) |
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6/11 | ILO | ■「2013年版 ILO報告書」(世界の雇用情勢-若者編~) / 英語版 | ・2013年5月8日,国際労働機関(ILO)は,2013年版報告書『世界の雇用情勢-若者編』を発表した。 ・報告書は,「危機にある世代」を副題に掲げて,2013年の若者(15~24歳)の失業率は経済危機ピーク時の2009年の水準に近い12.6%で,失業者数は2007年より350万人多い7,340万人に達すると予測し,上昇傾向は今後も続き,2018年までに12.8%になるとしている。先進国の若者に関して,失業率は2012年に18.1%で,2015年まで17%超の状況が続くとし,長引く失業と臨時雇用の増大,求職意欲を失った若者が多く見られ,2012年に1,070万人と推計されているが,就職活動をあきらめてしまった若者を加えると,1,300万人になると見られている。なお,ギリシャとスペインでは,若者労働力人口の半数以上に職がない状況にある。 ・報告書は,使用者団体と労働組合による調整を図った共同努力を呼びかけると共に,2012年の第101回ILO総会で採択された「行動の呼びかけ」で明らかにされた主要政策分野を含む国際的な枠組みに沿って,若者の雇用危機に取り組む,対象を絞った即時の行動を取ることを政府に呼びかけている。具体的には,①財政と金融の持続可能性を確保しつつ,危機の社会的影響に取り組むための若者の権利,起業家精神,労働市場政策,就業能力,マクロ経済政策を通じた人間らしく働きがいのある仕事の創出と雇用促進的な成長の醸成,②働いていない若者が多い先進国における不利な条件を抱える若者に対象を定めた包括的な措置(教育,訓練,就労体験支援,潜在的な使用者を対象とした採用奨励策など),といった措置が提案されている。 →日本で失業保険の給付を受けていない失業者の割合は77%に上り,先進国の中で最悪の水準にあることがわかった(アメリカは57%,ドイツやフランスは10%台)。これにより,非正規雇用者のセーフティーネットが未整備で,かつ放置している日本の労働行政は,日本国民をごまかせても,国際的には受け入れられない状況に置かれていることも理解できた。(筆者) (参考) ■「若者の高失業、傷跡は数十年に-ILOが2013年版報告書」(労働政策研究・研修機構) |
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6/10 | 厚生労働省 | ■「マタニティマークについて」 | ・2005年12月14日,「健やか親子21」の実施期間(2001年~2010年)の中間年にあたることから実施状況の評価等を目的として設置された「健やか親子21推進検討会」(事務局:厚生労働省雇用均等・児童家庭局母子保健課)が,「妊娠・出産の安全性と快適さの確保」の達成に向けて,マタニティマークのデザインを一般公募し,2006年3月10日,現行のマタニティマークが選定のうえ公表された。さらに,2006年8月1日には,「首都圏における鉄道事業者20社局」に対して,マタニティマークの無償配布やマタニティマーク周知ポスター掲示が開始された。
→「マタニティマーク」の成り立ちをみると,2005年3月,参院経済産業委員会などでの公明党議員から統一マークの強い要望をきっかけとして,自・公政権下の厚生労働省が推進したものである。また,近時の「ベビーカーマーク」等に関しても,2013年5月7日,参院予算委員会において,公明党議員からの公共交通機関などでの統一マーク等の要望を受けて,公明党所属の国土交通大臣が,「今後,鉄道などの公共交通機関について,エレベーターや車両内にベビーカーのスペースを確保することをガイドライン(指針)に位置付け,さらに,マークの作成や利用のルール作りも協議会を立ち上げて着実に進めていきたい」と答弁されている。 →政党の実績づくりのように感じられる個別の施策を寄せ集めても,日本国民には,目指そうとする日本の将来の姿は見えてこない,と筆者は思う。(筆者) |
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6/7 | 内閣府 | ■「2013年版 食育白書」(概要 / 本文) | ・2013年5月31日,内閣府(共生社会政策担当)は,「2013年版 食育白書」を公表した。 ・食育白書は,2005年7月に施行された「食育基本法」第15条に規定する「食育の推進に関して講じた施策に関する報告書」であり,政府が毎年国会に提出しなければならないもので,今回で8回目である。
→筆者は,国民の最大の関心事である「原発事故と食品の安全との関係」について,誠実に対応しようとしていないと思われる食育白書に不信感を持つ。日本の「食の安全性」について,諸外国の方が正しい情報を持っているとしたら日本国民は救われない。だいたい,日本の食の放射能汚染に対して,諸外国がどのような受け止め方をしているのかを正確に知らされていない。(筆者) |
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6/6 | 厚生労働省 | ■「2012年 人口動態統計月報年計(概数)」(概要 / 本文) | ・2013年6月5日,厚生労働省は,2012年1~12月の人口動態統計月報(概数)を公表した。 <結果のポイント>
→2012年の合計特殊出生率が1.41となり,1.4台の回復は1996年以来16年ぶりとのことである。しかし,出生数は,統計を取り始めた1899年以降過去最少となり,人口減は続いている。 →安倍政権になって,少子化対策が9つの会議体で検討されていたが,混乱を調整するために,2013年4月16日に10個目となる「少子化社会対策政府連絡調整会議」を設置している。 「有効な子育て支援策」と「若年層の雇用策」が望まれているが,筆者は,まず,少子化対策のキーマンとして,見識ある厚生労働大臣と少子化担当大臣が必要であると思う。(筆者) →●5/8(■「我が国の子どもの数(15歳未満人口)」)の記事を参照 |
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6/5 | 厚生労働省 | ■「ひとり親家庭の支援施策の在り方の見直しについて」 | ・2010年8月施行の「改正児童扶養手当法」の3年後検討規定に基づき,ひとり親家庭への支援施策の在り方を検討するため,社会保障審議会児童部会に「ひとり親家庭への支援施策の在り方に関する専門委員会」が設置された。 ・2013年5月29日,「第1回社会保障審議会児童部会ひとり親家庭への支援施策の在り方に関する専門委員会」が開催され,資料が公表された。
→「ひとり親家庭」に関連する2013年通常国会の動向である。 2013年6月4日,生活保護の不正受給の罰則を強化することなどを盛り込んだ「生活保護法改正案」(衆議院で一部修正),仕事と住まいを失った人に対し家賃を補助する制度を恒久化するなどとした「生活困窮者自立支援法案」,貧しい家庭の子どもの教育支援を柱とした「子どもの貧困対策推進法案」が,衆院本会議で可決され,衆院を通過した。今後,参議院での審議を経て,3法案とも2013年通常国会で 成立すると見られている。 →日本の貧困世帯が先進諸国と大きく違う点は,「親が働いているのに貧困に陥っている世帯の割合が高いこと」と言われている。日本のひとり親世帯の貧困率は50.8%であり,2人に1人以上が貧困であり,先進国では最悪の水準である。日本の母子世帯の母親は8割以上が働いているが,働いて得られる年収は平均で180万円ほどにとどまっている。「働いて得られる所得が少ない上に政府の支援策も十分でない」という状況に置かれている。(筆者) →●5/7(■「ひとり親の就業をご支援ください」(事業主向け))の記事を参照 |
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6/4 | 内閣府 | ■「どうしたら防げるの? 高齢者の交通事故」 |
→2013年5月28日に「2013年版 交通安全白書」が閣議決定されたとの報道があった。そのポイントは,2012年の交通事故による死亡者数は4,411人(前年比252人減)となり,12年連続で減少しているが,事故死者数のうち65歳以上の高齢者は2,264人と全体の51.3%を占め,警察庁に記録が残る1967年以降,最も高い割合となり,高齢者の死亡者のうち49%が歩行中の事故で,「自動車乗車中」(26.1%),「自転車乗車中」(16.1%)の順となっている,とのことであった。 →左記は,交通安全白書に基づく政府の型通りの広報であるが,今後,これまでの「高齢者は弱者」一辺倒の広報から,どのように効果的な広報活動を展開していくのかを注目している。(筆者) |
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6/3 | 内閣府 | ■「HIV検査普及週間~ストップエイズ!~」(6月1日~6月7日) | ・HIVには予防,早期発見,早期治療が有効で,HIV検査の浸透・普及を図るために,2006年度から「HIV検査普及週間」(6月1日~7日)が始まった。(「2013年度HIV検査普及週間 実施要綱」)
→1981年,アメリカのロサンゼルスに住む同性愛男性に初めてエイズ患者が発見され症例報告された。日本では,1985年3月に日本人エイズ患者が初めて報告され,当時は,HIVは空気感染する,というような認識が当たり前であり,以後,HIV・エイズへの差別と偏見が高まったままで,現在も大きな改善がなされていない状況にある。 →2013年5月22日,「厚生労働省エイズ動向委員会」の「2012年エイズ発生動向」が公表された。2012 年報告されたHIV感染者数は1,002 件,エイズ患者数は447 件であり,両者を合わせた新規報告件数は1,449 件で,2012 年の累積報告件数(凝固因子製剤による感染例を除く)は2 万件を突破したとのことである。2012年版厚生労働白書(p429)における「日本のエイズ対策」によれば,新規感染者数及び患者報告数が増加傾向にあり,,地方の大都市でも増加の傾向が見られ,20~30歳代の占める割合が高く,感染の原因は,約9割が性的接触によるもので,特に男性の同性間性的接触による感染が増加している,とのことである。先進国において特異とされる日本での増加の背景には,危機意識の低さと無関心があると言われている。2012年1月19日から施行された「改正後天性免疫不全症候群に関する特定感染症予防指針」(エイズ予防指針)はあるが,国際的にみても,日本の「エイズ対策」が不十分なことは否めない。 →予防法の中で最も重要なのは,一般人におけるエイズ全般の知識の普及とエイズ教育(性教育)であるとされている。特に,性感染症における「コンドームの必要性」もまともに子どもに伝えられない日本の学校教育での性教育の改善は,急務と指摘されている。(筆者) |
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5/31 | 総務省 | ■「ICT超高齢社会構想会議報告書-『スマートプラチナ社会』の実現-」(概要 / 本文) | ・2012年12月7日,総務省は,超高齢社会がもたらす課題を解決し,新たな社会モデルの確立に向けたICT利活用の推進方策について検討することを目的として,「ICT超高齢社会構想会議」を設置した。2013年5月24日,「ICT超高齢社会構想会議報告書-『スマートプラチナ社会』の実現-」を公表した。
→「スマートプラチナ社会」とは,「シルバー」を越えて,全ての世代がイノベーションの恩恵を受け,いきいきと活動できる超高齢社会超高齢社会のことを指し,医療や介護といった高齢者対策にICTを導入した場合には,2020年時点で1年間に最大23兆円規模の経済効果が見込めるとしている。プラチナ社会実現により,グリーン・シルバー産業および教育・サービス産業で700万人の雇用が創出され,建設業・製造業から社会システム産業,知識集約型サービス産業への就業構造の転換が可能になるとも説明されている。 →今から,10年以内の「日本の社会像」ということである。(筆者) |
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5/30 | 文部科学省 | ■「運動部活動の在り方に関する調査研究報告書」 | ・2013年3月5日,文部科学省は,大阪市立桜宮高校での体罰事案を受けて運動部活動における体罰が問題となっていること,また,教育再生実行会議の第一次提言(2月26日)において,運動部活動指導のガイドラインを作成することが提言されたことを受けて,「運動部活動の在り方に関する調査研究協力者会議」を設置した。 ・2013年5月27日,厚生労働省は,「運動部活動の在り方に関する調査研究協力者会議」における「運動部活動での指導のガイドライン」を含めた調査研究報告書を公表した。 ・「運動部活動での指導のガイドライン」では,今後,各学校の運動部活動において適切かつ効果的な指導が展開され,各活動が充実したものとなるよう,指導において望まれる基本的な考え方,留意点が示されている。 →「運動部活動における体罰には一定の効果があるという意識」を学校・教師・保護者が完全に否定しない限り,いくら精緻なガイドラインを作っても「一過性の体罰減少」程度の効果しか期待できないことぐらい,少し考えれば分かることである。「ガイドライン」で意識が変えられると考えるのは錯覚だと思う。(筆者) |
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5/29 | 内閣府 | ■「ローンやキャッシングをご利用の方へ。~ご存じですか? 借入れのルール~」 | ・2010年6月の「改正貸金業法」完全施行(2006年に法改正)によって,ローンやキャッシングなどの借入れに関するルールが大きく変わった。
→福祉専門職としての必須の知識である。筆者は,「多重債務問題の未然防止には,子どもの頃からのお金教育(予防教育)が必要であり,多重債務の再発の防止には,生活再建への支援(相談体制を含む)が必要である」とする意見に賛同している。(筆者) |
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5/28 | 厚生労働省 | ■「特別養護老人ホームの内部留保について」 | ・2013年5月21日,厚生労働省は,「第7回社会保障審議会介護給付費分科会介護事業経営調査委員会」において,社会福祉法人が運営する特別養護老人ホームの内部留保の実態調査の結果を公表した。 ・今回の調査で新たに定義された,法人に未使用の資産として残っている「実在内部留保」は,1施設あたりの平均額は約1.6億円であり,特養6,126施設(2009年10月時点)×1.6億円の単純計算では,全体で約9.801億円であることが分かった。また,一部の特養が巨額の内部留保を抱えていることも明らかになった。「 ・なお,2011年12月の社会保障審議会介護給付費分科会で,1施設あたり約3億円の内部留保を抱えているという調査結果(特養1,087施設の2010年度末の平均貸借対照表)が報告されているが,今回の調査結果をその時の基準である「発生源内部留保(その他の積立金や次期繰越活動収支差額などを足したもの)」に置き換えれば,1施設あたり約3.1億円となり,ほぼ同じ結果となっていたことが分かった。 →今回の調査で,特養は平均3.1億円の内部留保を持ち,総額では2兆円規模という結論が出た。過大な内部留保を福祉サービス拡充や職員の待遇改善に活用すべきだとの指摘にはきちんと答えられなければならない。 →「社会福祉法人」は,社会福祉法に基づいて,特別養護老人ホームや保育所運営など社会福祉事業を行うことを目的に公費を投入された法人である。 →厚生労働省は,介護分野において,「地域包括ケアシステム」を2025年までに実現する方針である。安倍首相は,保育分野において,「5年間で待機児童ゼロを達成する」と豪語している。しかし,筆者は,従来から「社会福祉法人は濡れぞうきん」という意見に賛同しており,社会福祉法人経営の透明性を高める改革なくして,これらは容易に達成できないと思う。これまで,社会福祉法人を監督すべき立場である厚生労働省は傍観してきたが,2013年5月2日および5月15日の規制改革会議において,「すべての社会福祉法人の財務諸表を公表する方向」が示され,厳しい追及により,2013年度分から財務諸表を公表するとしている。「濡れぞうきん」や「巨大な行政利権」はこんなことでどうなるものではないのでは,もと思うが・・・。福祉・介護の未来のためには,利権の塊である「社会福祉法人」の抜本的な改革は不可欠である。(筆者) |
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5/27 | 首相官邸 | ■「マイナンバー法案」が成立 | ・2013年5月24日,参議院において,5月9日に衆議院で修正可決していた「行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律案」(マイナンバー法案)が,与党・民主党等の賛成多数で可決・成立した。 ・「マイナンバー法」は,国民一人ひとりの年金・介護保険などの社会保障給付と納税情報を1つの個人番号(共通番号)で管理するが,「今回のマイナンバー法」は個人番号の利用は社会保障や税など行政分野に限定されている。医療など他分野は施行後3年(2018年1月)をメドに利用範囲の拡大を検討すると法律の付則で定め,先送りされた。 <「今回のマイナンバー法」の実施予定>
→現在,日本では,縦割り行政で,各行政機関が個別に,基礎年金番号,健康保険被保険者番号,後期高齢者医療被保険者番号,パスポート番号,納税者番号,運転免許証番号,住民基本台帳カード,雇用保険被保険者番号,などに番号をつけている。 →「今回のマイナンバー法」は,社会保障・税一体改革の実現のために,共通番号制度を導入して行政側の効率化を行うことが主眼であり,利便性向上の評価は施行3年後の利用範囲の拡大にかかっていると言われている。利用範囲拡大の検討を進めるには,政府として個人情報保護のシステム対応を急ぐ必要があると指摘されている。 →これまでに,「国民総背番号制」に関して,法律を制定して事務処理のための巨大なコンピューターセンターまで作った「グリーンカード制度(少額貯蓄の名寄せ制度)」の実施直前の頓挫と,持つかどうかを選択性にした「住基カード」の中途半端な運用,というアホな制度による血税の無駄遣いを経験してきているが,分野を限定した「今回のマイナンバー制度」が3例目になる危険性が極めて高い,と筆者は思っている。なお,システム整備の初期費用は2000億円〜4000億円(1兆円とも),年毎の管理・運用費には数百億円が必要とされている。(筆者) |
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5/24 | 厚生労働省 | ■「国民年金保険料の納付率(2013年3月末現在)」 | ・2013年5月22日,厚生労働省は,「国民年金保険料の納付率 (2013年3月末現在)」を公表した。 ・2012年4月から2013年2月までの11か月分の国民年金保険料の納付率が58.2%(前年同期比0.2%増)であった。残り1か月で納付率の大幅改善は難しいとみられ,2012年度を通じた納付率は4年連続で60%を割る公算が大きくなったと報道されている。 →納付率の低迷が続いていることについて,『厚生労働省は,「納付率が高かった世代が受給者に移行している。収入が低く不安定な非正規労働者の増加が納付率の上昇を妨げている」と分析。督促業務を担当する日本年金機構の職員が減少したのも影響したと説明している』と報道されている。「100年安心」という子供だましのようなキャッチフレーズを作り出したお役人には,「年金を払わない一番の理由は不信感である」ということが未だに理解できていないように思われる。目先の未納督促をいくらがんばっても納付率が劇的に上がるとは思えないが・・・。(筆者) |
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5/23 | 厚生労働省 | ■「分野別・対象別にみた厚生労働統計一覧」 | ・2013年5月22日,厚生労働省で実施している主な統計調査や業務統計について,分野別・対象別にみた一覧表が公表された。
→「他の書籍に記載されていることや引用部分を,原典や原文を調べもせずに,そのまま引用すること」を「孫引き」という。厚生労働関連のデータでも,既存の統計要約書等から孫引きがされている場合も少なくないが,原典を調べてみると新たな発見がある。2012年度の3福祉士国家試験においても,出題者が原典を調べておれば起こりえないような,原典に忠実でない表現での出題も散見された。国家試験の品位に関わると思うが・・・。(筆者) |
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5/22 | 厚生労働省 | ■「都市部の高齢化対策の現状」 | ・2013年5月20日,「第1回都市部の高齢化対策に関する検討会」が開催され,配布資料が公表された。 ・本検討会では,今後急速に高齢化(特に後期高齢者数の増加)が進む都市部の高齢化対策につき,高齢者のニーズに応じた方策を検討し,地方の地域活性化の観点もふまえて,必要な方策が検討される。 ・主な検討項目は,①都市部の高齢者の見通しの策定,②都市部でのサービス提供確保方策(民間企業や互助の活用,在宅・施設サービス整備の課題等),③地方での都市部高齢者の受け入れ時の課題と対応策,とされている。
→2025年には,全人口に占める65歳以上の高齢者の割合は39.4%,75歳以上の後期高齢者は26.1%で,75歳以上人口は,都市部では急速に増加し,もともと高齢者人口の多い地方でも緩やかに増加すると見込まれている。 →第1回検討会では,委員からのプレゼンテーションが行われた。その中で,目新しくはないが,馬場園九大大学院教授は,健康なうちに入居し,人生最期の時までを過ごす高齢者のためのアメリカの生活共同体「CCRC」を紹介し,そのシステムを基にした日本版のCCRCを提言されている。「日本の既定の高齢化対策」,特に2025年までの実現を目標にしている「地域包括ケア」の危うさを感じる。(筆者) |
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5/17 | 厚生労働省 | ■厚生労働省の15か月予算(2012年度補正予算 + 2013年度予算) | ・2013年2月16日および5月15日に国会で成立した「2012年度補正予算」および「2013年度予算」に関する自・公政権以後の経緯を概観する。 ●2012年12月26日に発足した第2次安倍政権において,12月27日に「2012年度補正予算」と「2013 年度予算」を合わせた「15か月予算」を念頭に,2013年度予算の概算要求の見直しが行われた。前政権の概算要求に対して,「復興・防災対策」,「成長による富の創出」,「暮らしの安心・地域活性化」の3分野に重点化した要求に入れ替えることとし,2013年1月11日までに財務省に提出することとされた。 ●2013年1月11日に,「日本経済再生に向けた緊急経済対策」が閣議決定され,実質国内総生産(GDP)約2%の押上げ効果,約60万人の雇用創出効果を見込んで,1月15日に「2012年度補正予算(13兆1,054億円)」が閣議決定され,2月26日に国会で成立した。 なお,厚生労働省所管分は3兆2,198億円である。 ●2013年1月22日に,経済財政諮問会議において「2013年度予算編成の基本方針」が示され,1月24 日に閣議決定された。「歳出分野における主な留意事項等」として,少子高齢化が進展する中で,持続可能な社会保障制度を構築するため,社会保障の安定財源を確保するとともに,国民負担の増大を極力抑制する観点から,重点化に取り組むため,社会保障制度改革推進法に沿って,社会保障制度改革国民会議における議論を促進する旨,また,生活保護については,不正受給対策を徹底するとともに,自立・就労などの支援施策と併せて,生活扶助基準や医療扶助の適正化を行う旨が明記された。1月29日に,「2013年度予算」が閣議決定され,5月15日に国会で衆議院の議決優越により成立した。 なお,厚生労働省の一般会計予算は29兆4,321億円である。 →自民党は,社会保障に関し,自助・自立を第一に,共助・公助を組み合わせるとしており,予算編成時に生活扶助基準の見直しが行われた点が特徴として挙げられている。一方で,年金,医療,介護等の社会保障制度を維持するための課題は山積している。 →今後,2013年6月には第3の矢である「成長戦略」と中・長期的な経済財政運営のための指針である「骨太の方針」が策定され,7月には「参議院議員通常選挙」が予定され,8月までには「社会保障制度改革国民会議」の結論が出る予定である。 →福祉専門職として,厚生労働省予算の内容を理解し,今後の社会保障制度改革を巡る議論には注視しておく必要がある。(筆者) →●5/16(■2013年5月15日,「2013年度予算政府案」が成立した),3/7(■「厚生労働省における政策と予算の対応について(総括表)」),2/27(■全国厚生労働関係部局長会議資料(厚生分科会) / (労働分科会)),2/1(■「2013年度 厚生労働省予算案の概要」),1/16(■「2012年度厚生労働省補正予算案」)の記事を参照 |
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5/16 | - | ■2013年5月15日,「2013年度予算政府案」が成立した | ・2013年5月15日夜,「2013年度予算」が参議院本会議で野党7会派などの反対多数により否決されたが,衆議院では与党の賛成多数で可決しており,両院協議会が開かれたが不調に終わり,衆議院議長が衆議院の議決優越を定めた憲法60条2項の規定に基づいて,「衆議院の議決が国会の議決になること」を宣告し,成立した。 ・2012年末の政権交代を受けて予算編成が遅れたため,2013年4月以降は暫定予算が組まれていた。「2013年度予算」は,2013年2月26日に成立した「2012年度補正予算」と合わせて「15か月予算」との位置付けである。 →2013年度の一般会計総額は92兆6,115億円で,7年ぶりの減額予算となるが,別枠で計上した4.4兆円の復興予算と合わせるとこれまでで最大規模になる。公共事業費は2012年度当初予算より7,000億円多い5.3兆円となっている。 →安倍政権が主導するアベノミクスは,「3本の矢」から構成される。大胆な金融緩和による第1の矢と,大型の 「2012年度補正予算」と今回の本予算の成立による機動的な財政出動という第2の矢に続き,今後は,6月中旬の成長戦略により第3の矢が放たれ,経済財政運営の指針となる「骨太の方針」が示される。 →「財政規律の維持」と「中長期的な経済体質の改善・構造改革」が不十分になるではないかとの懸念に応え得るかどうかが「アベノミクス」成功のカギだと言われている。(筆者) |
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5/14 | 内閣府 | ■「医療機関のホームページでの表現はガイドラインに沿わなければならない。不適切な内容や表現を発見したら都道府県へ通報を!」 | →医療機関における広告規制の動向を概観する。 2007年4月施行の「改正医療法」で,患者等に対して必要な情報が正確に提供され,その選択を支援するといった観点から,広告可能な内容の拡大が明示された。これを踏まえ,2007年4月に「医療広告ガイドライン(指針)」において,広告できる内容が示され,ホームページは当該医療機関の情報を得ようとする目的を有する者が検索等を行った上で閲覧するものであり,原則としてホームページの表示を医療法の規制対象となる「広告」とは見なさないこととされた。 その後,美容医療などの自由診療を行う医療機関のホームページにおいて,その記載内容と実際の受診時における説明や対応が異なるといったトラブルが問題となり,2012年3月の「医療情報の提供のあり方等に関する検討会報告書」を踏まえて,2012年9月に「医療機関ホームページガイドライン(指針)」が示された。 →現在の医療機関のホームページは,他の広告と異なり,医療法による広告規制を受けないが,2012年の「医療機関ホームページガイドライン(指針)」によって初めて規制がかけられたが,引き続き医療広告とは見なさず,医療関係者の自主的な取り組みにより改善を図るものとされ,医療機関ホームページ上における不適切な内容に対しては,行政指導ができることとされた。つまりは,ガイドライン(指針)に法的拘束力はない,ということである。 →「後追い型医療政策」は,日本の医療政策の特徴である。(筆者) |
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5/10 | 厚生労働省 | ■「民生委員・児童委員について」 | ・全国民生委員児童委員連合会は,5月12日を「民生委員・児童委員の日」とし,5月12日からの1週間を活動強化週間としている。 ・民生委員・児童委員は,民生委員法第14条および児童福祉法第17条に基づいて,地域の身近な相談者として,厚生労働大臣の委嘱を受け,生活に関する相談に応じ,助言その他の必要な援助を行うことをその役割としており,2013年は3年に一度の民生委員・児童委員の一斉改選年に当たり,ふさわしい人材の確保が求められている。
→民生員制度の成否は,人選と質の向上の2点にあるとされてきたが,これまでは人選方法に偏り,質の確保の論議が欠落していると指摘されている。民生委員制度を存続させ,地域福祉の重要な担い手となるためには,「人材の確保」と「人材育成」が不可欠とされている。(筆者) |
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5/9 | 厚生労働省 | ■「感染症法に基づく医師の届出について」 | <全ての医師が,全ての患者の発生について届出を行う感染症の種類> ・患者が発生するたび,診断した医師は,最寄りの保健所に届け出なければならない。
→最近,話題となった感染症では,「重症熱性血小板減少症候群(SFTS)」は,マダニが媒介するウイルスに感染し,発病するもので,「重症で熱が出て,血小板が少なくなる病気」とする英語の「Severe fever with thrombocytopenia syndrome」の頭文字(SFTS)をとっている。鳥インフルエンザウイルス(H7N9)は,病原性が低いので低病原性鳥インフルエンザウイルスとも呼ばれており,2012年5月には「新型インフルエンザ等対策特別措置法」が成立している。また,妊娠中の女性が感染すると,赤ん坊に障害が起きる可能性のある風疹が全国的に流行している。このような時事的な事柄も,3福祉士国家試験やケアマネ試験に出題される可能性がある。(筆者) (参考) ■「感染症・予防接種情報」(厚生労働省) ■「感染症疫学センター」(国立感染症研究所) |
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5/8 | 総務省 | ■「我が国の子どもの数(15歳未満人口)」 | ・ 総務省統計局は,2013年5月5日の「こどもの日」にちなんで,2013年4月1日現在におけるこどもの数(15歳未満人口)を推計し,公表した。
→「子どもの日」にちなんだ15歳未満人口の推計において,日本国民は,30年以上も,子どもの数と割合が「去年より減った」,「少子化が止まらない」と聞かされ続けてきた。そんな中で,2013年4月19日,安倍首相は「成長戦略スピーチ」において「少子化対策」として,「待機児童解消加速化プラン」と「3年間抱っこし放題での職場復帰支援」をしたり顔で披露した。即座に,「そこかっ!」と呟いた国民は少なくないと思う。筆者は,「晩婚化」が少子化の要因として「早婚化」や「早期出産」を考えている安倍首相や的外れな「女性手帳の導入」を少子化対策にしようとしている森少子化担当大臣で構成されている現内閣では,適切な少子化対策の進展は望めないと思う。安倍政権になって,少子化対策が9つの会議体で検討されている。混乱を調整するために,10個目の「少子化社会対策政府連絡調整会議」を2013年4月16日に設置したとのことである。ここまで来ると笑えない。(筆者) |
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5/7 | 厚生労働省 | ■「ひとり親の就業をご支援ください」(事業主向け) | ・2012年9月7日に成立し,2013年3月1日に施行された「母子家庭の母及び父子家庭の父の就業の支援に関する特別措置法」に基づいて,国と地方公共団体は,企業に対して,優先的にひとり親を雇い入れたり,その他の協力を要請することになった。 →2010年国勢調査によれば,母子世帯数は約76万世帯,父子世帯数は約9万世帯で,母子世帯になった理由は,離婚8割・死別1割,父子世帯になった理由は,離婚7割・死別2割である。また,2011年の児童のいる世帯の平均年収は658万円(国民生活基礎調査)であるが,母子家庭の平均年収は291万円,父子家庭455万円(全国母子世帯等調査)である。なお,生活保護を受給している母子世帯及び父子世帯はともに1割で,ひとり親家庭の相対的貧困率は50.8%と高い水準となっている(全体の相対的貧困率は16%)。 →ひとり親家庭はさまざまな困難に直面し,なかでも母子家庭における最大の 困難は「就業」であることは今に始まったことではない。対症療法による解決の難しさも分かりきっていることである。「将来,家庭を築くための教育」の必要性を強く感じる。(筆者) (参考) <厚生労働省> ■「ひとり親家庭の支援について」(2012年10月24日) ■「2011年度母子家庭等対策の実施状況」(2012年10月24日) ■「2011年度全国母子世帯等調査結果報告」 ■「ひとり親家庭等の在宅就業支援サイト」 <労働政策研究・研修機構> ■「シングルマザーの就労と経済的自立」(2012年1月17日) |
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5/1 | 環境省 | ■「厚生労働省における2013年4月からの主な制度変更(まとめ)」 | <2013年4月からの主な制度変更(まとめ>
→2013年度3福祉士国家試験・ケアマネ試験受験者にとっては,必須の知識である。(筆者) |
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4/30 | 首相官邸 | ■「医療・介護分野における最新資料」 | ・2013年4月22日,「第10回 社会保障制度改革国民会議」が開催され,資料が公表された。 <資料の構成>
→2012年の「社会保障と税の一体改革」で関連法が成立できたのは,年金と子育て支援だけで,医療と介護の制度見直しは手付かずのままとなり,自民,公明,民主の3党で設置を決め,「社会保障制度改革推進法」(2012年)に基づく「社会保障制度改革国民会議」で,2013年8月21日までに方向性を決めることになった。会議の検討項目は,①医療改革,②介護改革,③年金改革,④少子化対策の4項目である。 →2013年4月22日の会議で,「医療・介護分野におけるこれまでの社会保障制度改革国民会議での議論の整理(案)」も公表された。民主党の「公助」と対照的に,「自立・自助」を社会保障の理念とする自民党政権下ではあるが,2013年7月の参院選前には,医療・介護の見直しについて,国民に痛み伴うような抜本的な改革を打ち出さないのではないか,と一般には受け止められている。 →ちなみに,4月25日に「第43回社会保障審議会介護保険部会」が開催されたが,国民会議の議論への批判があったと報道されている。そういうレベルの議論が進められている。(筆者) |
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4/26 | 厚生労働省 | ■障害者雇用の「相談・支援機関および支援策」 | ・現状の障害者雇用に係る相談支援および就労支援は以下のとおりである。
→「2013年度 障害者雇用施策関係予算」は,218億9,500万円である。筆者には,「障害者雇用の充実・強化」に直接つながる効果的な施策あるとは思えない。 →障害者側では,障害者雇用の対象者のうち希望する者(分母)の少なさ,定着率の悪さ,障害者の労働意識の低さという現状がある。行政側では,障害者雇用の意義よりも雇用率達成や就職件数という数を追い求め,求めさせている現状がある。企業側では,障害者雇用をコストと考えている現状がある。腫物を触るような及び腰の現行の相談支援機関や就労支援策だけでは,進展しようもない。日本には,未だに全国民を対象にした主観的な障害の有無を問う社会調査はない。国民的議論が必要である。(筆者) →●4/24(■2013年4月1日から「障害者優先調達推進法」が施行された),4/23(■「改正障害者雇用促進法案」が国会に提出された),4/22(■「改正精神保健福祉法案」が国会に提出された)の記事を参照 (参考) ■「最近の障害者雇用の現状と課題」(2011年11月) |
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4/24 | 厚生労働省 | ■2013年4月1日から「障害者優先調達推進法」が施行された | ・「障害者優先調達推進法」(正式名称:国等による障害者就労施設等からの物品等の調達の推進等に関する法律,議員立法)は,2012年6月27日に公布され,2013年4月1日より施行された。 ・この法律は,障害者就労施設で就労する障害者や在宅で就業する障害者の経済面の自立を進めるため,国や地方公共団体、独立行政法人などの公機関が,物品やサービスを調達する際,障害者就労施設等から優先的・積極的に購入することを推進するために制定された。 ・法律において,「国は,障害者就労施設等からの物品等の基本方針を定める」とされていたが,2013年4月23日に,「障害者就労施設等からの物品等の調達の推進に関する基本方針」が閣議決定され,公表された。 →2012年の通常国会で,「障害者関連2法案」(①改正障害者自立支援法<障害者総合支援法に改称>,②障害者優先調達推進法)が,2012年6月20日に成立した。ねじれ国会を背景とした官僚主導により,障害者総合支援法は,結局,自立支援法の抜本的改正には至らず,関係者からの大きな失望や反発を招きながら,参院本会議で民主,自民,公明などの賛成多数で可決・成立した。一方,障害者優先調達推進法は,全会一致で可決・成立した。 →2012年6月20日のNHKニュースでは,「障害者優先調達推進法が成立」を見出しに,「障害者が福祉施設で作った製品を国の機関などが優先的に購入するよう求める法律が,20日の参議院本会議で全会一致で可決され,成立しました。・・(法律の概要を説明)・・・法律の施行は来年4月からで,すべての省庁と自治体などは,福祉施設からの製品の購入や業務委託についての計画を毎年作り,実績を公表することが義務づけられます。参議院本会議ではこのほか,これまで福祉サービスを受けられなかった難病の患者もサービスの対象に広げるなどとする「障害者総合支援法」も賛成多数で可決し,成立しました。」と報道されていた。当時,意図をもってすれば,事の重大さを逆転させて国民に周知させることは簡単なんだ,と感じたことを思い出した。(筆者) (参考) ●「その仕事,障害者就労施設に発注できませんか?」(パンフレット) |
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4/23 | 厚生労働省 | ■「改正障害者雇用促進法案」が国会に提出された | ・2013年4月19日,「障害者の雇用の促進等に関する法律の一部を改正する法律案」が,2013年通常国会に提出された。
→障害者雇用対策に関する最近の動向である。2010年6月29日に閣議決定された「障害者制度改革の推進のため基本的な方向性について」を踏まえ,3つの研究会が設置され,2011年11月から議論が始まり,2012年8月3日に3研究会の報告書が公表された(①「障害者雇用促進制度における障害者の範囲等の在り方に関する研究会報告書」,②「労働・雇用分野における障害者権利条約への対応の在り方に関する研究会報告書」,③「地域の就労支援の在り方に関する研究会報告書」)。その後,労働政策審議会障害者雇用分科会に報告され,2013年3月14日に今後の障害者雇用施策の充実強化について,「労働政策審議会障害者雇用分科会意見書」が提出され,左記の法律案につながった。なお,2013年4月1日から,障害者雇用率制度における法定雇用率が引き上げられた(民間企業:1.8%⇒2.0%,国・地方公共団体等:2.1%⇒2.3%,都道府県等の教育日委員会:2.0%⇒2.2%)。 →近年の海外における障害者雇用対策の動向である。 2012年4月の高齢・障害・求職者雇用支援機構の調査研究報告書(「欧米の障害者雇用法制及び施策の動向と課題」)を以下に引用する。アメリカでは,1990年の障害をもつアメリカ人法(ADA)により障害者差別を包括的に禁止する制度としてきたが,さらに障害者差別禁止の実効性を高めるためのADAの改正を行う一方,障害者の就労支援にも力を入れている。イギリスでは,雇用率制度から,1995年に障害者差別禁止法(DDA)により差別禁止法制へと転換する一方,障害者に雇用と所得保障のサービスを効率的に実施するための施策を実施しており,2010年には,DDAも含む包括的な差別禁止法である平等法を制定し,より効率的に障害者雇用施策を展開しつつある。また,障害者雇用率と差別禁止を併せ有する法制度を展開するドイツとフランスは,差別禁止法制を展開している。 →筆者は,「共生社会」というあいまいな言葉が,日本国民の障害者理解の妨げになっているのではないかと考える。2004年,内閣府に「共生社会政策担当」という部署が作られ,「国民一人ひとりが豊かな人間性を育み生きる力を身に付けていくとともに,国民皆で子どもや若者を育成・支援し,年齢や障害の有無等にかかわりなく安全に安心して暮らせる」のが共生社会だとした。しかし,筆者にとってはまったく意味不明の文章である。また,「障害者重点施策実施5か年計画」では,「共生社会は,障害の有無にかかわらず,国民誰もが相互に人格と個性を尊重し支え合う社会であるとともに,障害者が社会の対等な構成員として人権を尊重され,自己選択と自己決定の下に社会のあらゆる活動に参加,参画し,その一員として責任を分担する社会である。」としている。これで具体的なイメージを持てる者がいるとしたら,是非ご教示いただきたいものである。というわけで,2012年7月調査の「障害者に関する世論調査」においても,「共生社会」の周知度では,「知っている」と答えた者が4割であり,日本国民の6割がなんのこっちゃと思っている。 →障害者福祉という狭い範囲の中で保護的視点が必要な特別な存在として障害者をとらえる「いわゆる共生社会」や,「スローガン的な差別禁止社会」から決別して,障害に対する差別的行為を厳しく禁止する中で生活者として障害者をとらえる「差別排除社会」を目指すべきである,と筆者は考えている。その文脈の中で障害者雇用がなければならないと思う。(筆者) (参考) ■「各国の障害者雇用支援施策(職業リハビリテーション)と雇用率制度の対象範囲」(2012年3月14日) ■「主な法律における障害者等の定義」(2012年3月14日) |
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4/22 | 厚生労働省 | ■「改正精神保健福祉法案」が国会に提出された | ・2013年4月19日,「精神保健及び精神障害者福祉に関する法律の一部を改正する法律案」が,2013年通常国会に提出された。
→「精神保健医療福祉の充実に関する検討」は,2010年6月29日に閣議決定された「障害者制度改革の推進のため基本的な方向性について」において,以下の3項目が示されていた。その後,「①退院支援・地域生活支援の検討」は2011年度内に概ね終了し,左記の法案につながる「②強制入院・保護者制度の検討」および「③人員体制の充実の検討」の取りまとめは,2012年6月29日に公表された。 →精神保健福祉医療に関わる福祉専門職は,本法案に対して指摘されている問題点(強引な入院や安易な放出の危険性など)への自身の考えを持っておく必要がある。(筆者) |
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4/19 | 厚生労働省 | ■「健康食品の正しい利用法(2013年3月改定)」 | ・2013年4月18日,厚生労働省は,一般向け用の情報提供用のパンフレットである「健康食品の正しい利用法」(2013年3月改定)を公表した。
→「健康食品」の法律上の定義はないが,厚生労働省や消費者庁では,「広く健康の保持増進に資する食品として販売・利用されるもの全般を指している」としている。 →「健康食品」に関する最近の動向である。2013年1月29日,消費者委員会は,健康食品の効果について誇大な広告や表示が横行しているとして,対策強化を求める「「健康食品」の表示等の在り方に関する建議」(項目は,「健康食品の表示・広告の適正化に向けた取組の強化」「健康食品の安全性に関する取組の推進」「健康食品の機能性の表示に関する検討」「健康食品の特性等に関する消費者理解の促進」の4分野)を森まさ子消費者担当大臣と田村厚生労働省大臣に提出した。消費者庁には,行政処分の対象となる誇大な広告や表示についての判断基準が不明確だと指摘し,問題となる表現などを具体的に示した事例集をつくるよう要請し,厚生労働省には,健康食品による被害情報を収集する仕組みなどを求め,2013年7月までに改善状況の報告を求めている。この建議に対して,主婦連は,「建議内容は,従来から指摘されてきた論評の域を出ていない。法執行体制の強化・整備では即効性・具体性に欠け,「健康食品」への対応については,結果的に様々な施策が先延ばしにされる可能性があるものばかりです。」とばっさりと切り捨てている。これまで,主婦連合会や消費者団体が「健康食品」に求めてきた,「届出制度・登録制度等の導入」「事故情報の報告義務化」「事故の公表制度の導入」「警告表示の採用」「新食品表示法への統一的検討」などが建議に含まれていない,あるいは,あいまいなままになっているとしている。 →健康食品の市場は1兆円とも2兆円とも言われる規模となっており(建議),近年,健康食品をめぐる消費者苦情相談は,全国の消費生活センターに年間1万2千件から1万6千件にも及び,健康被害や財産(経済)被害において,深刻事例が多く出てきている。 →左記のパンフレットにおいて,あふれる情報にふりまわされず,すぐに飛びつく前に,健康食品についての正しい理解をもとに,冷静に考えてみることが大切だとしている。また,健康の3本柱である「栄養・運動・休養」の「栄養」とは,決して,特定成分を濃縮して効率的に摂取することではなく,適量をバランスよく(多種類の食品をまんべんなく)食べること,と説明している。(筆者) (参考) ■「健康食品」のホームページ(厚生労働省) ■「「健康食品」の表示等の在り方に関する調査報告」(2013年1月,消費者委員会) |
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4/18 | 厚生労働省 | ■「2011年 地域児童福祉事業等調査の概況」(ポイント / 本文) |
・2013年3月27日,雇用均等・児童家庭局総務課は,2011年10月に実施した市町村の保育などの取組状況である「2011年 地域児童福祉事業等調査の結果」を1年4か月もかかって公表した。 ・この調査は,保育を中心とした児童福祉事業の実態を把握するため,「市町村」,「認可外保育施設利用世帯」,「保育所利用世帯及び認可外保育施設」を対象に,それぞれ3年周期で実施されている。今回は,1,743の市町村を対象に,保育所における定員弾力化や短時間勤務の保育士の状況などを調査している。
→日本の「保育所待機児童問題」は喫緊の課題である。「待機児童解消策の推進など保育の充実」という重要な施策を担当する部署は,雇用均等・児童家庭局総務課である。保育所における定員弾力化や短時間勤務の保育士の状況などを調査し,待機児童問題への施策に利用しなければならない「2011年 地域児童福祉事業等調査の結果」が毎年1年以上もかかっていては,施策に適切に反映できるとは到底思えない。調査の公表については,「遅くとも月次調査は60日以内,年次周期調査は1年以内に公表する』という閣議決定された原則があった。 →待機児童対策としては,2001年の「待機児童ゼロ作戦」,2008年の「新待機児童ゼロ作戦」,2010年の「待機児童解消『先取り』プロジェクト」があったが,まったく成果が出なかった。これまで,待機児童問題が解消できなかった原因の一つに,「厚生労働省雇用均等・児童家庭局」の仕事のやり方のまずさや,仕事の遅さがあったのではないかと筆者は思っている。「待機児童解消策の推進など保育の充実」に関する厚生労働省の本気度も疑わざるを得ない。 →2010年に「厚生労働統計の整備に関する検討会」が設置され,2013年3月25日に「厚生労働統計の整備に関する検討会(中間報告書)」が公表された。その間に,「厚生労働統計調査一覧」(92本)のうち,2012年6月現在「公表時期が遅い統計調査」が9本あり,「厚生労働省雇用均等・児童家庭局総務課」の担当するものが3本(地域児童福祉事業等調査,全国家庭児童調査,児童養護施設入所児童等調査)もあった。「2012年6月8日の第6回厚生労働統計の整備に関する検討会議事録」で,「コンピュータを使ったネットワークがあるわけですから,何となくもうちょっと早くできそうなのではないかなという感じがします。エラーチェックが膨大でというような理由だけで遅いというのは何となく納得されないような気がいたします」という批判的な意見も述べられていた。2011年分への反映はできなかったとしても,来年には,きちっとした対応ができていることを期待している。(筆者) →●3/28(■「保育所待機児童数(2012年10月)」)の記事を参照 |
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4/17 | 環境省 | ■2013年4月1日から「小型家電リサイクル法」が施行された(You Tube) | ・2012年8月に成立・公布された「使用済小型電子機器等の再資源化の促進に関する法律」(小型家電リサイクル法)が,2013年4月1日に施行された。 ・「小型家電リサイクル法」は,デジタルカメラやゲーム機等の使用済小型電子機器等の再資源化を促進するため,主務大臣による基本方針の策定及び再資源化事業計画の認定,当該認定を受けた再資源化事業計画に従って行う事業についての廃棄物処理業の許可等に関する特例等について定めた法律である。 ・2013年4月1日以降,回収体制の整備ができた市町村から順次,使用済み小型家電の回収が始まっている。
→筆者は,「小型家電リサイクル法」の最大の欠点は,「製造メーカー」に責任を取らせなかったことであると思う。「小型家電リサイクル法」によって,消費者には,直接的メリットはなく,「都市鉱山」の活用や「ごみ輸出」の防止という社会的意義が還元されるだけである。結局,「製造メーカー」に代わる「認定事業者制度」という利権に,2013年度予算のうち「使用済み小型電気電子機器リサイクル推進事業費」の33億5,600万円(2012年度は2億4,200万円)の多くが充てられることになるように思える。(筆者) |
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4/16 | - | ■2012年度の保健師・看護師試験において,「不適切問題」を指摘した教育関係団体があった | →2008年4月1日に「保健師,助産師及び看護師教育」のカリキュラムの改正が,2011年4月1日に「保健師教育及び助産師教育」のカリキュラムの改正が行われ,2012年4月には保健師助産師看護師国家試験の改善に関する基本的な方向性等についての報告書が提出された。2012年度の保健師・看護師試験直後の2013年2月21日に,教育関係団体が厚生労働大臣宛に「不適切問題等」についての要望書を提出し,3月25日に合格発表がなされた。
→筆者は,2012年度3福祉士国家試験における社会福祉と精神保健福祉士の国家試験にも,上記保健師および看護師国家試験と同様の状況があったように思う。同列に論じられないことはわかっているが,3福祉士における一般社団法人日本看護学校協議会のような立場からは,合格発表までに,目に見える形での正式な動きはなかったと認識している。後から,国家試験について意見を集約し,公表しても,「試験問題の質の向上」には効果的ではない。福祉・介護分野の教育関係者は,「後出しじゃんけん」や「現状追認」ばかりしていると,社会的な信頼を失うことを知るべきである。 →また,2012年度の社会福祉士や精神保健福祉士では,合格基準を大幅に下げて,試験問題の半分も答えられない受験者を合格させるようなことをやってしまった。これでは,国家試験の体をなさない。今回の社会福祉士国家試験では,粗悪な問題が散見されるが,80点以下の者を合格にしなければ理由にはならない。社会福祉士や精神保健福祉士国家試験の合格率の維持が影響していると思われるが,合格基準(合格点)を下げるようなことをやっていては,本末転倒であり,社会福祉士や精神保健福祉士の社会的認知の向上を口にするのはおこがましい。25回社会福祉士国家試験委員長の古川孝順先生は,日本学術会議社会学委員会福祉職・介護職育成分科会副委員長として,福祉職や介護職の専門性向上や社会的待遇の改善を提言されている。また,第15回精神保健福祉士国家試験副委員長の石川到覚先生は,一般社団法人日本精神保健福祉士養成校協会会長である。さらに,社団法人日本社会福祉士養成校協会の外部理事の白澤政和先生は,日本学術会議社会学委員会福祉職・介護職育成分科会委員長である。最後に,上記3人とも「社会福祉士及び介護福祉士国家試験の在り方に関する検討会」や「精神保健福祉士国家試験のあり方に関する検討会」のメンバーであった。そういう状況にある。合格発表後1か月を経たので,筆者の所感を述べた。(筆者) (参考) ■「社会福祉士及び介護福祉士国家試験の在り方に関する検討会報告書」(2008年12月26日) ■「精神保健福祉士国家試験のあり方に関する検討会報告書」(2011年11月11日) ■「福祉職・介護の専門性向上と 福祉職・介護の専門性向上と 福祉職・介護の専門性向上と社会的待遇の改善に向けて 社会的待遇の改善に向けて 社会的待遇の改善に向けて」(日本学術会議,2011年9月20日) |
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4/12 | 厚生労働省 | ■「災害派遣精神医療チーム(DPAT)活動要領」 | ・2013年4月1日,厚生労働省は,災害派遣精神医療チーム(DPAT) の活動要領を定め,通知した。これにより,各都道府県において,地域防災計画を策定する際に,DPATの運用についても記述されることになる。
→「東日本大震災に関連する自殺者は,2011年は55人,2012年は22人,2013年に入ってからも4人ということが内閣府の資料で報告をされている」と2013年2月28日の「DPAT構想についての記者会見」で,秋葉副大臣が述べていた。スピード感に欠ける。(筆者) (参考) ■「災害時こころの情報支援センター」 |
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4/11 | 内閣官房 | ■2013年4月13日から「新型インフルエンザ等対策特別措置法」が施行される | ・2013年4月10日,政府は,新型インフルエンザの国内での感染拡大を防ぐため,「新型インフルエンザ等対策特別措置法」を2013年4月13日から施行することを発表した。 ・「新型インフルエンザ等対策特別措置法」は,2012年4月27日に可決・成立し,2012年5月11日に公布され,「2013年5月10日に施行」される予定であった。しかし,近時の中国での鳥インフルエンザの感染拡大を受け,施行日を2013年4月13日に前倒ししたものである。
→2009年に流行した新型インフルエンザ(H5N1で高病原性鳥インフルエンザウイルス)への国の不手際を教訓として,2012年に「新型インフルエンザ等対策特別措置法」が成立した。 →菅官房長官は,4月10日の記者会見で,「中国におけるH7N9鳥インフルエンザ(低病原性鳥インフルエンザウイルス)は,現段階において人から人に持続的に感染することは確認されていないが,万が一に備え,施行令を4月12日に閣議決定し,特措法を4月13日に施行することとした」と述べた。また,対策の詳細を定める新しい行動計画を,4月16日の「第8回新型インフルエンザ等対策有識者会議」に提示し,4月下旬に決定する方針も示した。 →今後のポイントは,「人から人への感染」だ と言われている。日本国民は,国に対して,実施体制の早期整備と的確な情報提供を期待している。(筆者) |
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4/10 | 内閣府 | ■「少子化社会に関する参考資料(その① / その②)」 | ・2013年4月1日,内閣府は,3月27日に開催された「第1回少子化危機突破タスクフォース」の資料を公表した。 ・「少子化危機突破タスクフォース」は,結婚・妊娠・出産・育児のすべてのステージにおける課題の解消を目指すとともに,家族を中心におきつつ,地域全体で子育てを支援していく取り組みを推進等について意見交換を行うもの,と森少子化対策担当大臣は3月26日の記者会見で説明している。 ・今後,2013年5月末を目途に具体案をまとめ,政府が6月に策定する「骨太の方針」に盛り込む予定とされている。
→民主党政権時の2012年8月に,保育サービスや幼児教育の充実をはかるための「子ども・子育て支援3法」が成立しており,今回のタスクフォースは「結婚や出産,育児など,残された課題への支援策」という位置づけになっている。 →森少子化対策担当大臣は,3月27日の会合で「出会い,結婚,妊娠,育児のすべてに国が支援していく必要がある」と述べている。野党時代の「キレのある下品なヤジ」を飛ばしていた人物とは思えないほど,ごった煮的な発言である。2013年7月の参議院選に向けたパフォーマンスと考えれば合点がいく。というわけで,筆者は,低所得者の夫婦への住宅補助や,非正規労働者への出会いや婚活補助などの怪しげな話が出てくるかも知れないが,これらは貧困対策や雇用対策に深く関わりのある問題であり,ごった煮にして少子化対策でお茶を濁されかねないと思った。20年間何の効果も出せなかった少子化対策に関して,「少子化危機突破タスクフォース委員」から,効果的な対策案が出てくれば拍手喝采ものである。(筆者) →●4/1(■「日本の地域別将来推計人口(2013年3月推計)-2010年~2040年-」),3/28(■「保育所待機児童数(2012年10月)」)の記事を参照 |
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4/9 | 厚生労働省 | ■「福祉人材コーナー設置ハローワーク・問い合わせ先一覧」 ~福祉分野での仕事探しや人材探しに活用~ |
・2013年4月8日,厚生労働省は,「福祉人材コーナー設置公共職業安定所及び問い合わせ先一覧(2013年4月1日現在)」を公表した。 ・「福祉人材コーナ」は,福祉分野(介護,医療,保育など)での人材確保に向けてサービス提供体制の整備および求人・求職のマッチング機能の強化を図るために,都道府県の主要ハローワークに2009年4月以降順次設置されてきた。
→「福祉人材確保重点プロジェクト推進の2012年行政事業レビューシート」を見れば,2011年度の「福祉人材コーナーにおける予算」は,12億6,200万円で,新規相談者数は50,536人,就職件数は27,040件であった。この程度の実績に高い評価が与えられているのはおかしいと思う。また,「非正規労働者総合支援センター等において,他産業からの離職を余儀なくされた非正規労働者を中心に,介護分野に関心を持つ者等に対する職業情報の提供及び必要に応じた「福祉人材コーナー」の利用勧奨等の支援を行う」ことによって,介護分野が活性化することはあり得ないと思う。介護分野は姥捨て山ではない。(筆者) (参考) ■「福祉人材確保対策」(厚生労働省) |
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4/8 | 内閣府 | ■「社会意識に関する世論調査(2013年2月調査)」 | ・2013年4月1日,内閣府は,「社会意識に関する世論調査(2013年2月調査)」を公表した。
→1987年から1990年までのバブルを容認した澄田元日銀総裁に代わり,1989年に就任し,「バブル潰し」に急ぎ過ぎて,後処理を誤り,被害を増幅させ,現在もその後遺症を引きずらせ,日本経済を潰した元凶と断罪されている三重野元日銀総裁に対して,当初,日本のマスメディアは挙って持ち上げるだけ持ち上げたため,国民も喝采を送った,という事実を無視してはならないと思う。 →正反対の事象ではあるが,似たような状況が二十数年後に起こっている。2013年4月4日,「異次元の金融緩和策」を打ち出した黒田日銀総裁に対して,日本のマスメディアは持ち上げ一辺倒ではないものの,大多数が賞賛している状況にある。日本のマスメディアの論調の通りに,日本の円の価値が下がる「円安」を手放しで喜んでいる国民も奇妙である。将来,「アベノミクスに同調し,デフレ脱却を急ぐあまり,「異常なバブル」を招き,ひいては国債の暴落を引き起こし,日本経済をインフレで崩壊させた元凶は黒田元日銀総裁である」,の記事が現実のものにならないとは言い切れないというのが門外漢である筆者の妄想である。過剰な政策には危険なにおいがするし,まだ何も為していない安倍首相や黒田日銀総裁のドヤ顔が奇妙に見えてしまう。安倍政権に対する国民の評価となるのは,2014年以降の「社会意識に関する世論調査結果」である。(筆者) |
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4/5 | 厚生労働省 | ■「社会的養護の現状」および「社会的養護の課題と将来像の実現に向けて」 | ・2013年4月3日,厚生労働省は,「社会的養護の現状」および「社会的養護の課題と将来像の実現に向けて」(2013年3月版)を公表した。
→子どもの権利条約第3条第1項において,「児童に関するすべての措置をとるに当たっては,公的若しくは私的な社会福祉施設,裁判所,行政当局又は立法機関のいずれによって行われるものであっても,児童の最善の利益が主として考慮されるものとする。」と規定されている。 →「社会的養護」という用語は,2003年から公的資料に用いられ,未だ明確な定義はなく,根拠法もない状況にある。2003年の社会保障審議会児童部会の「社会的養護のあり方の専門委員会」において,国レベルではじめて社会的養護について議論され,報告書が提出された。 →国連は,特に乳幼児について実証的研究結果をふまえた上で家庭養護を第一とすることを明示し,そのような取り組みが各国で展開されつつあり,「家庭的養護の推進」が社会的養護の主流となっている国も多いと言われている。施設養護が圧倒的多数(約9割)を占めるという世界的にも希少な例とされる日本において,厚生労働省は,「社会的養護の量・質ともに拡充が求められる」とはしているが,相変わらず「施設養護」か「家庭養護」かの議論をするための物理的な数のカウントと金勘定の資料の提示をするばかりで,実証的な研究によるデータを十分に示すこともなく,臨床的な知見やカンに基づいてまとめた政策を遂行しようとしている,と筆者は受け止めている。いつまで経っても,「根拠に基づいた子どもの最善の利益につながる地域での子育て支援」の議論には及ばない。「児童養護施設等の社会的養護の課題に関する検討委員会委員および社会保障審議会児童部会社会的養護専門委員会委員(2011年7月現在)」や「社会保障審議会児童部会委員(2012年10月現在)」が,厚生労働省のバックボーンである。(筆者) |
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4/4 | 厚生労働省 | ■「医療・介護関係事業者における個人情報の適切な取扱いのためのガイドライン」に関するQ&A(事例集)」(2013年4月1日改訂版) | ・2013年4月1日,厚生労働省は,「医療・介護関係事業者における個人情報の適切な取扱いのためのガイドライン」に関するQ&A(事例集)」(2013年4月1日改訂版)を公表した。
→筆者は,介護分野において,「プライバシー保護」と「個人情報保護」の区別がきちんとできていない管理者や経営者が少なからずいるのではないかという疑念を持っている。所属する介護施設や事業所の経営者や管理者がまともなOJTができなければ,現場の介護職員に「倫理」や「法令遵守」(憲法,民法,介護保険法,消費者契,個人情報保護法,公益通報者保護法,高齢者虐待防止法,労働関連法等)の理解と適切な実践が望めるわけがない。これが,日本の介護分野における最大の欠陥であり,最優先で解決すべき課題であるはずだが・・・。(筆者) |
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4/3 | 厚生労働省 | ■「モデル就業規則」 | ・2013年4月1日,厚生労働省労働基準局監督課は,「モデル就業規則(2013年3月)」を公表した。 ・パートタイマーやアルバイトなども含め,常時10人以上の従業員を使用する使用者は,労働基準法第89条の規定により,就業規則を作成し,所轄の労働基準監督署長に届け出なければならないと規定されている。就業規則を変更する場合も同様に,所轄の労働基準監督署長に届け出なければならない。
→介護・福祉分野においては,24時間体制でサービスの利用者を支えるため,常勤職員,パートタイマー,契約職員,派遣職員など,多様な勤務形態をとっている場合が多く,人事・労務管理に関して,複雑で難しい問題を含んでいることが多いとされている。また,10人未満の事業者には就業規則の届出義務は課せられていないが,労働契約として労働条件を明示する義務があるため,10人未満の事業者であっても,就業規則を作成しておくことが望ましいとされている。 →「介護労働者」が意欲と誇りを持って働くためには,職業としての社会的認識・経済的評価が大切であるが,まずは「介護労働者」の労働意識の向上が先である。(筆者) (参考) ■「福祉職・介護の専門性向上と社会的待遇の改善に向けて」(日本学術会議)」(2011年9月20日) ■「福祉専門職の現状」 / 「介護福祉士・社会福祉士の資格制度の見直し」 / 「精神保健福祉士の資格制度の見直し」 |
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4/2 | 厚生労働省 | ■「2013年度 年金制度のポイント」(パンフレット) | ・2013年4月1日,厚生労働省年金局は,「2013年度 年金制度のポイント」を公表した。 ・このパンフレットは,国民の年金制度への興味・理解を促進させるために,公的年金制度を中心に,年金制度のポイントを解説したものである。
→2013年4月1日から「改正高年齢者雇用安定法」が施行され,企業に対して従業員を65歳まで雇用するよう義務付けた。これは,2013年4月1日から厚生年金の支給開始年齢が60歳から61歳に引き上げられ,2025年度にはさらに65歳になることに伴う措置である。また,老齢基礎年金の受給資格期間が,消費税が引き上げられる2015年10月から,現在の25年から10年に短縮されることになっている。福祉専門職にとって,有用な最新資料である。(筆者) |
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4/1 | 国立社会保障・人口問題研究所 | ■「日本の地域別将来推計人口(2013年3月推計)-2010年~2040年-」(要旨 / 概要) | ・2013年3月27日,国立社会保障・人口問題研究所は「日本の地域別将来推計人口(2013年3月推計)-2010年~2040年-」を公表した。 ・この推計は,将来の人口を都道府県別・市区町村別に求めることを目的として,2010年国勢調査をもとにしている。
→2005年の国勢調査に基づいた前回調査では東京都と沖縄県だけは30年後も増加するとされていたが,今回の推計で,初めて全都道府県で減少する見通しが示された。市区町村別では,人口が4割以上減る自治体が全体の22.9%に及ぶとのことである。また,日本の高齢化がさらに加速化し,都市部では若年層が減るために高齢化が著しくなるとしている。 →今回の推計結果に対して,日本のマスメディアは大騒ぎするが,このような詳細なデータがなくても,多くの日本国民は,将来的には日本の重要課題である「人口減」「少子化」「高齢化」が,今より加速していくという予感をすでに持っている。国民が本当に求めているのは,外れっぱなしのご大層な将来推計や予測ではなく,日本の重要課題について,政治や行政がどのような考えで,どう対処としていこうとしているか,つまり「将来像の提示」である。(筆者) →●3/12(■「日本の世帯数の将来推計(全国,2013年1月推計)-2010年~2035年-」)の記事を参照 |
2013年4月1日~ |
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